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おせち料理の由来と使われる食材の意味

この記事でわかること

・伝統的なおせちは4重の重箱
・それぞれの食材には意味がある

おせち料理をお重に詰める意味

おせち料理は、めでたいことを重ねるという願いを込めて重箱に詰めます。

最近のおせち料理は三段の重箱に入れられたものが多いようですが、伝統的なおせち料理は四段(与段)になっていたようです。

そしてどの重には何を詰めるかは次のように決まっていました。(おせちの中身は地方によって異なります)

一の重:祝い肴
二の重:口取り・酢の物
三の重:焼物
与の重:煮物

 

おせち料理にこめられた願い

一の重:祝い肴(いわいざかな)

数の子

数の子は粒が多くあるので、子宝に恵まれるように、またニシンの子なので「二親健在」に通じます。子孫繁栄の縁起物です。

田作り(ごまめ)

カタクチイワシの幼魚を冬の風にあてて乾燥させたもの。
イワシが畑の肥料だったことから「田作り」「五万米」(ごまめ)と呼ばれ、豊作祈願の願いがこめられています。

黒豆

黒く日焼けするほどまめに(勤勉に)働き、まめに(丈夫で元気に)暮らせるようにと、長寿と健康の願いがこめられています。

たたきごぼう

ごぼうは地中に根をまっすぐ深く張ることから、家の土台がしっかりとして家業が繁栄し代々続くようにとの願いがこめられています。

 

二の重:口取り・酢の物

紅白かまぼこ

かまぼこは形状が半円形で初日の出の形に似ることから。紅色は魔除けの意味があり、白色は清浄を表しています。

伊達巻

昔の伊達者の着物に似ていたので伊達巻と呼ばれるようになったようです。巻き物に見立てて、学問や教養を持つことを願っています。

昆布巻

昆布巻きは「養老昆布(よろこぶ)」に通じ、不老長寿の願いがこめられています。

栗きんとん(勝ち栗)

きんとんは「金団」と書き、黄金色で縁起がよく金運を願ったものです。

錦たまご

たまごの黄身と白身の二色が金と銀にたとえられおせち料理をにぎやかにします。また二色を錦と語呂合わになっています。

紅白なます

大根と人参でお祝いの水引をかたどったものです。また根菜のように根を張るようにとの思いもこめられています。

菊花かぶ

かぶを菊の花に飾り切りし、紅白の酢の物にしたものです。長寿を願う縁起物として詰められています。

ちょろぎ

「長老木」「千代呂木」「長老喜」と書きます。長寿を願う縁起物として詰められています。

 

三の重:焼物

鰤(ぶり)

ぶりは大きさによって名前が変わる出世魚であることから、出世を願ったものです。

鯛(たい)

「めでたい」の語呂合わせで、めでたい魚として祝膳には欠かせないものです。

海老

その姿形から、腰が曲がるまで長生きできるように願ったものです。
また脱皮を繰り返していくことから、出世を願うものともいわれています。

 

与の重:煮物

れんこん

たくさんの穴があいていることから、将来の見通しがきくようにとの願いが込められています。

里芋

里芋には子芋がたくさんつくことから、子供が大きく育つようにと、子孫繁栄願いが込められています。

八つ頭

親イモが大きいことから、頭(かしら)になることを願っています。また子芋がたくさんつくので孫繁栄願いが込められています。

くわい

最初に大きな芽が一本出ることから「めでたい」にかけたものです。立身出世の願いが込められています。

 

 

 

 

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